「ムハンマド（彼に平安あれ）は自らクルアーンを作成し書いたのだろうか？」 いいえ、ムハンマドﷺはクルアーンを書かなかった。彼ﷺは文盲であったので、そうすることはできなかった。彼ﷺは読む事も書く事もできず、その事実を証明するものは多数いた。 「ではムハンマドﷺがクルアーンを書かなかったのなら、だれが書いたのか？」 クルアーンを「作成」した人はいない。クルアーンは天使ガブリエル（アラビア語でジブリール）を通じて全能の神（アッラー）からムハンマドﷺへと啓示され、彼が記憶し、彼の同胞へ口頭で教えた。 「クルアーン」という言葉は「朗誦（話し言葉）」という意味だ。朗誦された音をどのように書くか？実際は聞いた事を書くだけで、それはペンとインクで紙面に表される。人々はムハンマドﷺが彼らに朗誦した「クルアーン」（朗誦）の言葉を書き記すのみだった。実際のトーンやピッチや音を紙面に表現することはできない。 クルアーンは紙面に書物の形に書かれた場合は、私たちにとってはまだクルアーンである（「啓典」の意味でアラビア語で「ムスハフ」と呼ばれる）。また勿論、聞いた事を様々な形で、書物の形で記録されるが、主要な点はムハンマドﷺがクルアーンにある言葉を作成したり、偽造したり創案したりすることはなかった。彼は文盲であったので、読む事も書く事もできず、そういったことは不可能であった。 したがって質問は次のように尋ねるのが正解だろう。 —「わかりました。クルアーンを最初に朗誦したのは誰ですか？」 この質問は簡単だ。 クルアーンの教示によると、全能の神（アッラー）からそれを受け取った天使ガブリエル（ジブリール）からムハンマドﷺに直接啓示された。彼は一語一語、一文一文、23年間の間に小さい部分と大きい部分を明らかにし、ムハンマドﷺに朗誦した。 クルアーンの章の編集と順序はムハンマドﷺによって変更されなかった。クルアーンが啓示される度に何処で何をするべきかを指示したのは、アッラーの天使ジブリールであった。 「ムハンマドﷺは読むことも書くこともできなかったので、彼の同胞が（聖書のように）クルアーンを書く必要がありましたよね？」 いいえ！彼の同胞はクルアーンを記録したが、実は彼らは保存の為に記録する必要はなかった。彼らはそれらを聞いた通りにそのまま完全に記憶した。 使徒ムハンマドﷺの指示通り、彼らのうちの数人は動物の皮や大きな石や椰子の実の上に記録した。彼らは聞いた通りに記録したので、それは紙面のクルアーンである。彼らは皆自己の為にクルアーンを暗記し、自身が暗記したように他にも伝えた。口から耳へと伝える暗記の方法は、近代のイスラム教徒へも同様の方法で用いられている。 －－彼らは誤った解釈をしたり、クルアーンの章を修正したり、加えたり、削除したりしただろうか？ いいえ！アッラーはクルアーンで仰せられる。「もしあなたがたが、わがしもべ（ムハンマド）に下した啓示を疑うならば、それに類する１章〔スーラ〕でも作ってみなさい。」したがって、私たちはそれが書物であるとわかる。しかし、それは人間によって作成され書かれた通常の本と同様ではない、ということが私たちの主要なポイントである。 自己のためにアッラーのクルアーン（アラビア語）から、原本から直接、真実を得る。 質問:「初めにクルアーンを書いた人々について聞いてもいいですか？（使徒ムハンマドﷺは文盲で、彼の死後彼の同胞がクルアーンを書いたと聞いた。）」「彼らはクルアーンの章を解釈し、修正したり、加えたり、削除しましたか？」 答え:クルアーンの啓示を理解する10のポイント 自由に事実を見直して考えて見ると良い。 さてクルアーンは自身の確実性についてそれ自体の範囲で、主張しているので、今これらの点を考える機会を与えられている。 「それこそは疑いの余地のない啓典（クルアーン）である。」偉大なるクル アーン 2:2 「かれらはクルアーンを、よく考えてみないのであろうか。もしそれがアッラー以外のものから出たとすれば、かれらはその中にきっと多くの矛盾を見出すであろう。」偉大なるクル アーン 4:82 「アッラーは彼らに彼ら自身の中と最も遠い地平線上に印を示すであろう。」偉大なるクル アーン 41:53 「もしあなたがたが、わがしもべ（ムハンマド）に下した啓示を疑うならば、それに類する１章〔スーラ〕でも作ってみなさい。」偉大なるクル アーン 2:23 現在までクルアーンにある美しさ、スタイル、意味と予言に近いものを製作できた者はいない。科学的な意味と証拠は、クルアーンが今日の知的な世界で最も話題にされる書物であると証言している。

この質問はイスラム教徒にとってむしろ易しいものです。実際にイスラム教は人生の全ての目的はテストであると教えています。その私たちがアッラーから受ける試練とテストはかれの啓典、聖なるクルアーンで述べられています。 覚えておくべき重要な事は、アッラーは我々に、かれに近付いたりかれが命じたことに服従するように強制はしないという事です。これは私達はいつでも自由に選択出来るという意味です。 そしてその選択に関する重要な点の一つに、アッラーはこの選択肢を選ぶべきではないということを決して明らかにしないという事です。したがって人間の人生において、悪から遠ざかり、アッラーを崇拝するという選択肢があります。同時にもちろん導きから背き、敗者になる可能性も等しくあります。アッラーが我々を保護して下さるよう祈ります。アーミーン もし誰かがアッラーを見た事があるとしたら、人々に公平な試練となり得るでしょうか？またイスラム教では次のように述べられています。もしアッラーが御自身を山に「明らかに」したなら、その山はアッラーへの畏れにより自ら砕けるでしょう。使徒の妻アーイシャが述べたように、もし誰かが、預言者（彼に平安と祝福あれ）がアッラーを見たと言ったなら、その者は嘘つきです。 テレビや新聞などで間違って放送されていますが、来世のイスラム教徒の最大の目標は、処女が踊る中でワインを飲むことではありません。来世の最大で最高の名誉は「アッラーの存在」の御前に実際に立つ機会を与えられることです。そしてこれは権威あるハディース（ムハンマド（彼に平安と祝福あれ）の教え）で描写されています。 私達は皆確実に楽園とそこに含まれる全てを望んでいますが、楽園で「アッラーに近付く」機会を与えられることは、アッラーの恩恵の中でも、最高で最大の栄誉であると見ています。私はその栄誉について考えるだけで興奮するのです。 現世でアッラーを「拝見」する事ができない理由は次のものです。しかしながら初めにこのような質問に答える際に気をつけなければならない重要な点があります。それはアッラーはこの世界では見ることも、その御声を聴くことも、匂い、感触、想像、どの感覚においてもそれらを感じることはできないという点です。 私がすでに概説したように、それは我々の自由意志による選択を妨げないというアッラーの原則に違反します。　その上、アッラーは姿や形でも、主の創造と決して比較されません。 これは、アッラーが御自身の創造物に含まれないことを意味しますし、主の創造のどれにも主の特質または力を与えません。全ての力と強さはアッラーと共にあります。そして決してかれに挑戦できる者はありません。 我々はアッラーを創造物の中には置きません。我々はアッラーの啓典の中で御自身について述べられているように、アッラーこそは,6日の間に天と地を創造して,御自らその玉座に鎮座なされる方です。 我々はアッラーが王座に座っているとも横になっているとも言いません。何故ならアッラーは御自身についてその点は何も仰せられなかったからです。イスラム教徒はアッラーに関することで、彼らに言う権利のないことは決して言わないように注意しなければなりません。それは神への冒涜です。 アッラーはかれをかれの創造物のどの部分とも比較することはないと仰せられています。主は「全て聴こえし御方、全てを見し御方、慈悲深き御方、愛しき御方、雄大なる御方」であると仰せられます。しかしかれの創造物の中に「存在する」とは決して言いません。そして主は人々にスーパーマンのような力を与えられません。ある人々はアッラーと同様の力を保持すると述べましたが、彼らは嘘つきです（例え彼らがイスラム教徒であると言ったとしても）。アッラーにはパートナーはおらず比類する存在はいません。 これをアラビア語で「ラーハウラ ワ ラー クウワタ イッラー ビッラー」（アッラーによることなしにはいかなる権能も力も存在せず）と言います。 あなたにイスラム教について尋ねている人々に、あなたが答えを用意する際に、これがあなたの助けになることを願っています。そしてアッラーが私の劣った翻訳と返答における弱さを許して下さいますように。アーミン あなたのご質問に感謝します。全ての良き事はアッラーから、悪きことは私自身によるものです。アッラーが私達を真実へと導いて下さいますように。アーミン