
イスラム教の斎戒の月はどのように始まるのか?
イスラム暦の九番目の月であるラマダンは、「天命の夜」と訳され、ライラト・アル・カドルとして知られる、クルアーンが預言者ムハンマドに啓示された後に設立された、イスラム教徒の聖なる月だ。
ラマダンの遵守は、全能の神が言われるクルアーンで義務付けられている。
「ラマダーンの月こそは、人類の導きとして、また導きと(正邪の)識別の明証としてクルアーンが下された月である。」[偉大なるクルアーン 2:185]
太陰暦の周期は、太陽暦と一致しないため、ラマダンの日は毎年約11日ずれる。イードの祭りはその月末にあたる。
流行の断食~ イスラム教徒の日常
断食はラマダンの重要な要素である。この月の間、イスラム教徒は夜明けから日没まで飲食を絶つ。
日の出前に、彼らはスフールと呼ばれる夜明け前の食事をする。日没時には、イスラム教徒の家族や友人が断食を解く為の食事である、イフタールに集まる。
健康の達人が断続的な断食療法を思い付いたとき、絶食は最も新しい流行になった。
ヘルスコーチ、フィットネスの専門家、そしてトレーナーがそれを説き始めた。これにより、栄養士や医療関係者は断食とラマダンの効果について考え始めた。
カナダ内科学会 (CMA)の一般医学雑誌は、断食の健康上の利点を裏付ける多くの研究結果があることに同意している。
ライフスタイルの変化 – イスラムの道
この最新の流行はライフスタイルの変化を伴う。日の出前に目覚め、フィットネストレーニングをしてから、水分補給をした後、ゆっくりと朝食を食べ、胃の一部を空に残しておく。それから7-9時間断食し、就寝の数時間前に1食分を食べる。
このルーティンを詳しく研究すれば、これがイスラム教徒の一日の始まりの方法であることに気づくだろう。ラマダンでもラマダンでなくても、イスラム教徒は、夜明け前に目覚め、祈りを捧げ、毎日の仕事を始める。
健康の主な原則の一つはバランスの取れた食事である。預言者ムハンマドﷺ
は、病気を予防する方法として、食事を減らす習慣を強調した。彼は言った。
「アダムの子孫は、彼の胃より悪い容器を満たすものはありません。アダムの子孫は、数口の食べ物を少し食べるだけで十分です。もし彼がそうしなければならないなら(彼の胃をいっぱいにする)、3分の1を食物、3分の1を飲み物、そして3分の1を空気でいっぱいにしなさい。」
ラマダンについて知らなかった事
断食は精神的および肉体的幸福に関連する。それは健康的で充実した生活を提供する。イスラム教徒は1400年以上前に既に知っていた。
禁止されているものを30日間断つことで、ラマダンは、イスラム教徒の喫煙や陰口などの悪い習慣を取り除く助けとなる。
イスラム教徒は、健康的な生活に欠かせないビタミン、ミネラル、フルクトース、デキストロースが豊富に含まれているナツメヤシで断食を解く。
健康に関する事実
精密栄養の科学最高責任者であるジョン・ベラルディ博士は、断続的絶食に関する講演で、絶食は糖尿病の抑制、体重の減少、癌の予防および脳の健康の改善に役立つという事実を強調した。
断食と肥満
肥満は、発展途上国においてさえも、成人および子供における肥満の増加と共に、世界的に主要な予防可能な死因である。それは今世紀の最も深刻な公衆衛生問題の1つとして浮上している。
米国ボストンのハーバード公衆衛生大学院栄養学科のモハマッド・ヤワール・ ヤクーブは、エジプトの肥満者に関する事前事後調査で、全体的な健康と福祉の著しい改善を示した調査を行った。
同様に、アルジェリアで2型糖尿病の肥満女性を対象とした別の研究では、空腹時に糖分恒常性が有意に改善された。
ラマダンは、不健康な生活習慣を控えることが可能であるという神のメッセージだ。もし私たちが預言者ムハンマドﷺが生きた様に生きるなら、この世に肥満はないだろう。
デーツ(ナツメヤシ)
イスラム教徒が断食を解除する時の理想の食べ物は、デーツである。デーツの果実にはビタミン、ミネラル、フルクトース、デキストロース等の健康な体に必要な栄養素が豊富に含まれている。
Mars や Sneakers のチョコレートバーよりもはるかに美味しくて栄養価が高い。
強さを築く習慣
人間として、私たちは、何かが4週間にわたって実行が繰り返されるならば、それが一生の間あなたの習慣となる事を知っている。
ラマダンは、喫煙、必要以上に食べ過ぎる食事、不規則な睡眠パターンなどの悪い習慣をやめるのに最適な時期である。これが、新しく改善された、より良いライフスタイルの始まりになるかもしれない。
私たちが強い意志を持ち、合法的なこと(食べ物を食べること、配偶者との関係を持つことなど)を控えるのは、神への絶対的な愛からである。
合法であることを控えることができれば、悪い習慣(うそをつくこと、詐欺すること、悪口、ゴシップなど)から離れることがどれほど簡単であるだろうか。
私たちは十分な可能性を秘めており、可能な限り最善の方法で自分自身を向上させる事が出来る。
ラマダン ー クルアーンの月
ラマダンはクルアーンの月である。この月に、たくさんのクルアーンを郎唱することが勧められている。
物事を合理的に考え分析する能力を持つ異教徒は、少なくとも一度は自分の人生の中でクルアーンを読んでみるべきだ。
クルアーンは人間の生活のあらゆる面で完全な導きを提供している。彼らはそれから多くを学ぶだろう。
重要な説明
健康上の理由で、イスラム教徒は断食しないことがあると明確にすることが重要である。
クルアーンに文書化されている神の戒めに従って、イスラム教徒は断食をする。
断食は歴史的に様々な宗教的共同体によって一般的に実践されてきた慣習であった。(例えば、キリスト教徒による四旬節の間、およびユダヤ人によるヨム・キプルの日)。
アッラーは仰せられる。
信仰する者よ、あなたがた以前の者に定められたようにあなたがたに斎戒が定められた。恐らくあなたがたは主を畏れるであろう。[偉大なるクルアーン2:183]
要点
断食は精神的および肉体的幸福に関する訓練である。それはあなたがより長く、より健康でそして充実した人生を送る為の助けとなるだろう。
イスラム教徒が何千年も前から知っていたという事実。イスラム教徒でも異教徒でも、ラマダンを歓迎し、元気で若返り、トレンディーな新しい自己への道を歩み始めよう。
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